虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第5話「今しかできないことを」感想

こんにちは。さめです。

 

今回はタイトル通り、

 

テレビアニメ

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

 

の感想を綴るシリーズです!

 

というわけで、今回は第5話「今しかできないことを」をみて思ったこと、考えたことをまとめてみました。

 

読んでいただけると幸いです!

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1.学校前のシーン

冒頭は、過去の回想からでしたね。

エマが虹ヶ咲学園へと転入してきたときの出来事です。

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お台場の空を見上げ、ふいに彼女が心の中でつぶやいた

「(どこまでも広がってるスカイブルーの空)」

という想いは、彼女の1stシングル、Evergreenを彷彿とさせますよね。

 

スクスタでもお台場の自然を褒めていた彼女。

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スイスの大自然に比べて、確かにお台場は自然が少ないかもしれません。

ですが、彼女はそんなお台場の青々とした空、緑の木々を愛すことができますよね。

 

大自然で育った彼女。その心の広さは底がしれません。

 

 

そして、彼女は心の中でこうも呟きます。

「(眩しすぎて見えなかった)」

 

これは、見上げた空に燦然と輝く太陽に、彼女が惹かれた「日本のアイドル」を重ねたセリフなのだと思います。

 

彼女にとって、広大な海の先にいる日本のアイドルは、まるで広大な空に浮かぶ太陽のような存在だったのでしょう。

 

そして、彼女はそんな輝く世界、日出ずる国にたどり着きました。

その大きな意思と決断が、彼女を日影から日向へと誘ったと思うのです。

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虹ヶ咲学園の校舎を見上げて、学生寮への地図を探すエマ。

そこに果林が登場します。
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エマとは初対面。

ですが、果林は見知らぬ外国人に対して全くたじろいでいないですよね。

 

同じように1人だったから親近感がわいたのでしょうか。

 

この出会いのシーンには言葉にはできない「運命」のようなものを感じます。


2.食堂のシーン①

次は、食堂のシーンです。

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学生で賑わう食堂。

探したのか偶然なのか、エマは果林と再開します。

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ここ、果林の座っている席は第1話と同じ場所ですよね。

 

このことから、果林はエマと出会う前からこの場所で時間を過ごしており、エマと出会ってからは2人の大切な場所へ変化したことがわかります。

 

まるで果林1人の世界にエマが導かれたようですね。

 

そしてこのやりとりです。

エマ「一人?」

果林「えぇ、騒がしいのは苦手なの。」

エマ「そっか。ふふ。よかったら、一緒に食べていい?」

果林「好きにしたら?」

 

 

果林は案外素っ気ない言葉を使いますが、本心はきっと嬉しかったのだと思います。

 

「一緒に食べていい?」

とエマに聞かれた時の、ちょっと驚いた顔とその後の口元の笑みが、そんな気持ちを表現しているかのようです。

 

 

そして卵かけご飯を手慣れた手つきでかきこむエマ。

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ここ、エマはお箸をちゃんと使えていますよね。

 

日本にきてどれだけ経った時のことかは分かりませんが、もし日本に来る前から箸使いを練習していたのだとしたら、そこにエマの日本文化に対する愛情と熱意を感じます。

 

また、エマが卵かけご飯に感動するところを見た果林は、自身にないエマの天真爛漫さ、自分のやりたいことに素直なところに惹かれていっているのだと思います。

 

さらに、エマは自身がボーノ!と言ったときの果林の笑顔をずっと覚えていて、「またこの笑顔を見たい」と心に誓ったのかもしれません。

 

この二つの気持ちが、二人の距離を徐々に縮めていったのだと思います。

 

そんな二人の元へ果林のファンが訪れます。

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このシーン、果林にはファンはいるが親友と呼べる人はいなかったのだと改めて思いました。

 

有名ゆえの孤高。

有名ゆえの孤独。

 

ファンにどこで見られているかわからないから、いつもカッコつけて、いつも大人ぶって。

 

人を寄せ付けない魅力は、まるで諸刃の剣のように彼女自身の人間関係すらも縛ってしまったのだと思います。

 

また、果林の

「アイドルだってすごいじゃない」

 

というセリフは、モデルの仕事で実際にアイドルを見てきてその大変さがわかるから、という理由もありますが、なにより自身のやりたいことに素直なエマの姿勢を褒め称えたものなのだと思います。

 


3.食堂のシーン②

次は再び食堂へ。時間軸は回想から今へと戻りました。

 

色んなものを口にしては、

「なんでもボーノ!」

と嬉しそうに食べるエマ。

 

その姿勢から、彼女の心の広さ、受け入れてくれる優しさを感じますよね。

 

 

そして、ここから同好会の話になります。

 

果林「今日も同好会?」 

 

このセリフで果林が少し寂しい顔をするのは、エマとの気持ち安らぐ時間が終わってほしくないからなのでしょうか。

 

また、エマの

「ソロアイドルをやろうってなってから」

 

というセリフでエマをバッと向いたのは、自分にもできるかも、と可能性を感じたからなのだと思います。

 

果林の中で、徐々に「スクールアイドルをやってみたい」と言う気持ちが大きくなっていることを感じることができるシーンでした。

 


4.部室のシーン①

そしてシーンは部室へ移ります。

 

ごろにゃ〜んと、彼方を膝枕しているエマ。

 

その姿からエマは実家で飼っている山羊のネーヴェを思い出します。

 

この

「山羊のネーヴェを飼っている」

「小さい頃は山羊達に歌を聞いてもらった」

というエピソードはスクスタ通りですよね。

 

スクスタでは、なんとエマの学校にまでついてきてしまうというエピソードもありました。

 

 

また、

歩夢「エマさん、お家を離れてホームシックとかないんですか?」

エマ「うん。同好会のみんなといると、スイスの妹たちといるみたいなんだもん。」

 

と、同好会を家族のように思っているのもスクスタの設定通りですよね。

 

同好会のメンバーを家族のように愛することができる彼女。

だからこそ、親友の果林にも同好会に入ってもらいたかったのだと思います。

 

そんな家族が集う同好会の部室は、エマにとって宛ら「家」のような感覚だったに違いありません。


5.部室の外~部室のシーン

そして、ここで東棟の廊下のシーンが差し込まれます。

 

生徒みんながDIVE!を聴いていますよね。

 

これ、優木せつ菜という生徒の存在の証明だと思うのです。

一言でいうと第3話「大好きを叫ぶ」がもたらした結果です。

 

誰も所在を知らない存在から、誰からも知られ愛される存在へ

"優木せつ菜"は確かに虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に、虹ヶ咲学園にいるんだという証。

 

彼女の「大好きを叫ぶ」という行為が、彼女自身のアイデンティティになったこのシーンは、とても印象に残るものとなりました。

 

そしてこのDIVE!の動画を、果林は"眉を顰めて"みていました。

 

きっと、自分の中に生まれた

「私にもスクールアイドルできるかも」

という想いがDIVE!の高い完成度に阻まれてしまったからなのだと思います。

 

このことが、のちの果林の

「私にもできるかしら?スクールアイドル。」

というセリフにかかってくるのかなぁ、と考えています。

 

 

そして、次に気になったのが愛のこのセリフ。

「これ、編集りなりーでしょ?」

 

愛がPVをみて、編集者が璃奈であることを当てるシーンです。

 

これ、愛は動画の編集の仕方から"璃奈らしさ"を感じたということですよね。

 

これに対して璃奈は、

「うん。侑さんにアイディアたくさんもらった。」

 

と謙遜しますが、そんなアドバイスを生かすことができたのは璃奈自身の力に変わりはありません。

 

このセリフの前のせつ菜の

「自己紹介でも特技でも、自分をアピールできるものを動画にしたいと思います。」

というセリフも、璃奈にとっては動画編集こそが璃奈のアピールできるものだったということですよね。

 

コメントがどんどん増えていき、誰かが再生ボタンが押すたびに世界と繋がることを知った璃奈は、ここからどんな世界を描いてくれるのでしょうか。

 

 

 

そして、次に気なったのがこのシーンです。

「えへへ。私、スクールアイドルにハマっちゃって。だから、みんなを応援したくて。」

 

このセリフに侑らしさが詰まっていますよね。

 

スクールアイドルにハマったから自分もスクールアイドルがやりたい、のではなく、スクールアイドルにハマったからみんなを応援したい。

 

応援した人が立つステージを見ること。

ステージに立つ人を応援すること。

 

これが彼女の1番やりたいことだと改めて認識することができました。 


6.部室のシーン②

そしてシーンは変わらず部室。

 

ホワイトボードに書かれた彼方・愛のPVのコンセプトに対してエマは

「私ね、人の心をポカポカさせちゃうようなアイドルになりたいって思ってて。」

 

と答えます。

そして、「心がポカポカ」のイメージについてメンバーが一人ひとりバラバラな意見を述べていきます。

 

この後のせつ菜の

「やっぱり私たちバラバラですね。」

というセリフがまさに虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会らしさですよね。

 

意見がバラバラなことをと笑って認め合える。

誰一人同調せず、1人1人が強い信念を持っている。

 

これが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の良さなんだと、改めて想いました。

 

 

そして最後に、しずくが

「う~ん、演劇だったら、衣装を着るとイメージ湧いたりするんですけどね。」

 

と、「衣装」というアプローチを提示します。

 

このセリフは、演劇部で何度も何度も衣装を着て、様々な役をこなしてきた彼女らしいアプローチですよね。

 

意見は違えども、お互いに助け合える。

 

このセリフから私はそんな虹ヶ咲の良さも見出すことができました。


7.服飾同好会のシーン

そしてシーンは服飾同好会の部室へ。

 

両手を握られた服飾同好会の人がタジタジになっているのは、優木せつ菜の熱意に押されて、なのでしょうか。

 

 

ここではエマが様々な衣装に着替えます。

 

そして"クマ・ヴェルデ"の後に、果林はある1つの衣装をエマに勧めます。

 

「衣装を着るとイメージが湧く」というしずくのアプローチから、果林が選んだこの衣装は「果林の心がポカポカになる(であろう)イメージをもった衣装」ということになるのだと思います。

 

 

このことから、この衣装が彼女のソロ曲「La Bella Patria」で使われるのは、エマが「果林の心をポカポカにしたい」と願ったからなのだと推測できますよね。

 

この衣装に託された果林の想いが、写真撮影に入らない悲しげな表情や、電話の後名残惜しそうに部屋を見つめる表情を残した果林を笑顔へと導いていくのだと思いました。


8.果林の部屋のシーン

そしてシーンは果林の部屋へ。

 

ここで果林は、アンケートに素直な気持ちを書き連ねます。

 

ファンにどこで見られているかわからないから、外では素直になれないのでしょう。

自分の部屋の中なら、たとえ弱い自分を見せても、キャラに合わない行為をしても誰にもわからない。

 

だからこそ彼女は、アンケートに正直な気持ちをかけたのだと思います。

 

 

そして気になったのが、スクールアイドル雑誌がエマに見つかった時の果林の表情です。

 

恥ずかしさか、嬉しさか。

これまで見せたことのない表情をする彼女から、年相応の生き生きとした姿を感じました。

 

 そして、エマに詰め寄られた果林は

「それ、持って行っていいわよ。衣装の参考にでもして。それと、誘わないで」

 

と、果林の中のスクールアイドルがやりたいという気持ちが抑えきれなくなる前に、とうとう果林はエマごとスクールアイドルを遠ざけしまいます。

 

誰もいない廊下は、まるで様々なものを遠ざけてしまった果林の心中のように感じました。


9.校庭のシーン

次は校庭での撮影シーンへ。

 

ここで特筆すべきはやはり、声色と表情からエマの異変を感じとる彼方と侑です。

「どうしたのかな?エマさん。」

彼方「おねむなのかな?」

 

侑は作中で何度も語られている通り、「メンバーをよく見ている」という特性がここに表れていますよね。

 

彼方は侑加入以前から同じ3年として仲が良かったからなのでしょうか。

 

いずれにせよ、メンバーの異変に気付く2人に同好会の絆を感じるシーンでした。


10.部室のシーン③

そしてシーンはまたしても部室へ。

 

「本当は、みんなの心をポカポカにしたいのに・・・」

 

一番近くにいて、一番心をポカポカさせてあげたい果林の心がわからないエマ。

そんな悩みを抱えた作り笑顔は、彼方と侑に悟られていました。

 

 

そしてここに侑と歩夢が部室へと入ってきます。

 

そして侑は、エマのカバンに挟まっているスクールアイドルの雑誌を見つけます。

 

 

これはまるで、果林の「スクールアイドルに興味がある」という気持ちが、同じ想いを持つ侑を引き寄せたように感じました。

 

 

そのアンケートを見て、果林の本当の気持ちを知ったエマ。

いつものんびりしている彼女が急に駆けだしていくギャップに、彼女たちの強い友情を感じますよね。


11.走り出すエマ~果林とお台場散策のシーン

まずは果林の部屋のシーンから。

 

果林「アンケート用紙、どこ行ったのかしら?」

とアンケート用紙を探す果林。

 

このシーンは、まるで「様々なものを遠ざけてしまった結果、本当に自分のやりたいことを見失ってしまった」ように見えました。

 

そんな見失いかけていたやりたい想いは、めぐりめぐってエマのもとへとちゃんと届くわけです。

 

それを確認したエマは走り出します。

 

冒頭のシーンでは学生寮がどこかわからなかったエマを果林が導きましたが、このシーンでは逆に、どこにあるかわからない果林の本心をエマが迎えにいくような構図になっているように感じました。

 

 

そして、見ていて驚いたのが

「来て」

といういつものエマらしからぬ力強い発音で言ったこのセリフです。

 

目の前の人、大切な人を笑顔にさせたいと強く思った彼女は、こんなにも逞しい姿を見せてくれるんだなと思いました。

 

果林の腕を掴み、部屋から連れ出すエマの姿は、「自分のキャラ」と言う名の鳥籠に閉じこもった「果林」という鳥を解放するかのように感じました。

 

あの日見た「スカイブルーの空」へと自由に飛べることを示したエマの姿は、果林という未知なる可能性をスクールアイドルという大きな世界へ解き放ったのだと思うのです。

 


12.日本科学未来館のシーン

そして辿り着いたのは日本科学未来館

 

隠すように自然とアンケートを折りたたむ果林は、無意識のうちにやりたいことを閉じ込めていたのだと思います。

 

そして、周囲が作り上げた、周囲が望む朝香果林というキャラに自分自身が縛られていたことを告げる果林。

 

そんな果林に、エマは新たなキャラクターを付け足したのだと思います。

 

それは、「笑顔で自分のやりたいことをやる朝香果林」というキャラクター。


スクールアイドルと書いた紙を持つ左手を封印する右手は、今エマによって優しく解かれたのです…。


13.La Bella Patria

そして引き続き日本科学未来館のシーン。

 

2人だけの静かな空間にまず響くのは、果林の言葉でした。

果林「スクールアイドル・・・できるかしら?私に」

エマ「やりたいと思った時から、きっともう始まってるんだと思う」

 

「やりたいと思った時から、きっともう始まってるんだと思う」

 

ほんっっっっっっっとに素晴らしいセリフですよね!

 

これまでのラブライブ!シリーズが示してきた、「スクールアイドル像」をぎゅっと詰めたようなこの感動的なセリフ。

 

この言葉は、第1話から果林が同好会に関与してきた行為全てを肯定していますよね。

 

エマの相談を受けていたこの時から。

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同好会メンバーと合流したこの時から。

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中川菜々に詰め寄ったこの時から。

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今後の同好会の行方を話し合ったこの時から。

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練習を手伝ったあの時から。f:id:sameimaru:20201031080429p:plain

 

彼女のスクールアイドル活動は始まっていたんですね。

 

だから彼女はみんなに比べて出遅れてなんかいないんです。

果林の「私にもできるかしら」というセリフに対する最高の答えですよね。

 

エマのほうへ歩み寄っていく果林の姿は、まるで「朝霞果林」というスクールアイドルの新たな歩みに見て取れました。

 

 

散らばった果林の部屋から、本当にやりたいことを見つけ出したエマ。


彼女は果林の帰るべき場所、つまり「故郷」をそこに描いたのだと感じました。

 


14.部室のシーン④

そしてシーンは部室へ。

 

果林が録画したことによって、「スイスの家族に見て欲しい」という願い、そしてそんなエマの想いを全世界に解き放った動画をみんなでみています。

 

璃奈「あっ・・・エマさんのPV、再生数もコメントも伸びてる。」

 

ここで璃奈が再生数に反応します。

 

「ファンの人と気持ちを繋げること」という璃奈が思う"スクールアイドルに必要なもの"を、果林を笑顔にしたい、というエマ自身の満面の笑みが実現していることに気づいたからなのだと思います。

 

目の前に答えを見つけた璃奈ですが、璃奈自身はうまく表情を作れません。

 

だからこそ、

「なんでもない…」

と1人で悩んでいる様子だったのだと思います。

 

きっとこの悩みをから、彼女の大切な1部である「璃奈ちゃんボード」が生まれてくるのだと思いました。

 

以上、ラブライブ!虹ヶ咲スクールアイドル同好会第5話「今しかできないことを」の感想でした。

長い記事、ここまで読んでくださりありがとうございました!


次回!「笑顔のカタチ(〃>▽<〃)」!!